適切なAFMパラメータ設定の目安

このガイドでは、ほぼ全てのAFMシステム、AFMプローブに適用可能な、スキャンパラメータを最適化する一般的な方法を順を追ってご説明します。さらに詳細が必要な場合は、弊社までお問い合わせください。

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ステップ1-イメージング速度/探針走査速度(tip velocity)を最適化する

• Slow Scan Axisを無効(disabled)に設定して、トレースラインとリトレースラインを確認する。
• トレースラインとリトレースラインがオーバーラップしない場合(図左)、AFMプローブの探針がサンプル表面をうまくトレースできていません。
• スキャンレート(Scan Rate)または探針走査速度(Tip Velocity)を下げて、走査する速度を徐々に下げます。 スキャンサイズを小さくすることも、探針の速度を落とす効果があります。
• トレース ラインとリトレース ラインが近づいているかを確認する。 (中央画像)
• カンチレバーの探針が、適切にサンプルの表面をトレースしている場合は、トレースラインと リトレースライン は非常に綺麗に一致します (図右)。
• さらに探針速度(Tip Velocity)を下げると、フルスキャンを終えるまでの時間が長くなりますのでご注意ください。
• 探針がサンプル表面を適切にトレースし、かつ許容できる撮像時間の走査速度見つからない場合は、ステップ 2 に進みます。

AFMイメージングスピードの最適化- AFM 探針速度

ステップ2-PゲインとIゲインを最適化する

• Slow Scan Axisを無効(disabled)に設定し、トレースラインとリトレースラインを観察する。
• トレースラインとリトレースラインがオーバーラップしない場合(図左)AFMプローブの探針はサンプルの表面をうまくトレースできていません。
• IゲインPゲインを徐々に大きくし、2つの線がそれぞれに近づくように設定します。
• 探針がサンプルの表面を適切にトレースできれば、トレースラインとリトレースラインは綺麗にオーバーラップします。(図中央)
• IゲインPゲインをさらに増加させると、フィードバック発振により、トレース ラインとリトレース ラインに「ノイズ」またはスパイクのような山が発生します。 (図右)。
• もし探針がサンプル表面をきちんとトレースし、かつスパイクがないPゲインIゲインの値が見つからない場合は手順 3 に進みます。

AFMスキャンにおけるPゲインIゲインの最適化

ステップ3 -Amplitude Setpoint(カンチレバーセットポイント)の最適化(タッピング/ACモード)

• Slow Scan Axisを無効(disabled)に設定し、トレースラインとリトレースラインを確認する。
•トレースラインとリトレースラインがオーバーラップしない場合(図左)、AFMプローブの探針はサンプル表面をうまくトレースできていません。
• セットポイント(Setpoint)を徐々に落とし、トレースラインとリトレースラインが近づいているかを確認する。(図中央)
• カンチレバーの探針が、適切にサンプルの表面をトレースしている場合は、トレースラインとリトレースラインは良く一致します (図右)。
• これよりもAmplitude Setpointの値をさらに下げると、カンチレバー探針の摩耗が増加し、探針の寿命が短くなります。 そのため設定値は、サンプルの表面走査が安定して行える程度のうち最大値に維持することが大切です。

アンプリチュードセットポイントの最適化 (タッピングモード/ACモードイメージング)
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